税金の種類について

投稿日: 2016/06/27 3:04:15

日本の主な税金は約50種類あるのですが、納税の仕方に着目すると、大きく4つに分けることができます。

①同じ金額をみんなが納める。

②同じ率を納める。

③特定の人が全額納める。

④能力に応じて納める。

どの税金がどれに該当すると思いますか。

①同じ金額をみんなが納める。

みなさん予想のとおり消費税が該当します。

小学生でも、サラリーマンでも、赤字の会社でも、年金で生活している高齢者であっても、1,000円の食品を購入したら80円負担します。

②同じ率を納める。

これは法人税が該当します。

課税所得(いわゆる利益のことです)が800万円以下の部分について資本金1億円以下の会社等であれば、15%の税率で課税されます。なお、課税所得が0やマイナス(いわゆる赤字)であれば法人税は課税されません。

③特定の人が全額納める。

宮古島では車が生活には欠かせませんが、そうです、自動車税がこの種類の税金の典型例です。

自動車を所有している方には自動車税が課税されますが、自動車がなければ課税されません。同じようなものとしては土地・建物等を所有していれば課税される固定資産税があり、その他たばこ税や酒税が該当します。

④能力に応じて納める。

所得税や相続税、贈与税が該当します。

②の法人税と比較するとその違いがよりわかりやすくなります。課税所得が800万円以下の部分について資本金1億円以下の会社等であれば一律15%の税率になるのですが、所得税の場合は課税所得のうち195万円以下の部分は5%、195万円超330万円以下の部分は10%、330万円超695万円以下の部分は20%と課税所得の金額に応じて税率が変わります。

また、②の法人税同様に課税所得が0やマイナスであれば所得税は課税されません。

税理士の仕事の1つに租税教室の講師があります。税を通して社会を考え民主主義全般に関する理解を深め、課税の公平などを理解してもらい租税に興味・関心を抱いてもらうのですが、学生に限らず、大人こそ税について考えてみてもらえたらと思います。

ただ、サラリーマンの場合は給与から所得税が天引きされており、確定申告することなく年末調整で済んでしまうため、租税負担者としての意識が育ちにくい面はあります。

今回は税を考える1つのきっかけとして、税にはどのような種類があり、それはどのように課税されているのかの紹介です。単独の一税目だけでは公平な課税は実現できないので、実際は今回とりあげたものを組み合わせることで全体としてできるだけ公平な負担となることを目指しています。どの比率がベストミックスなのかすぐに答えなどでませんが、まずは考えてみることが大切だと思います。

なお、わかりやすくするために、話を単純化している点や租税の意義や役割、税金の使途等について取り上げていない点などはご了承ください。

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